2026.08.23

清左衛門には、贅沢茶漬けと並んで、もう一つ、とても熱烈なファンの多い商品があります。
これも、なかなか万人受けする味ではありません(笑)。
何しろ、塩辛い。
最近の「甘塩」「減塩」の鮭とは、かけ離れています。
でも、鮭は塩が効いてこそ、旨さが光る魚なんです。
アンケートを読み返してみると、この鮭茶漬が好きだと書いてくださったお客様の言葉は、とにかく熱いんです。
「昔懐かしい味」
「子供のころ食べた塩鮭のうまさ」
「変わらないでください」
そして、
「宝物のように大切に美味しくいただいています」
とまで。
鮭茶漬を宝物のように(笑)。
お客様はよくご存知ですね。
実は、この鮭はありそうで滅多にない、王道の塩鮭なんです。
清左衛門の鮭茶漬は、驚くほどシンプルです。
原材料は、紅鮭と塩だけ。
ロシア産の特選紅鮭に伯方の塩をしっかりとまわして、旨みを凝縮させてから備長炭で香ばしく焼き上げます。
そして、焼き上がった鮭を熱いうちにさっさと、手で粗くほぐして骨を取り除きます。
それだけ。
味醂も醤油も油も出汁も使いません。
もちろん、化学調味料などで味を補うこともしません。
紅鮭、
塩、
炭火。
それだけです。
なんだ、鮭に塩をして焼いただけじゃないか。
おっしゃる通り!(笑)。
でも、これがなかなか奥深いんです。
何も足さないから、鮭そのものの味がそのまま出ます。
鮭が美味しくなければ、始まらない。
だから、鮭類で最もうまいとされる紅鮭、その中の最高級品、ロシア産特選紅鮭を使う。
その美味しい鮭の旨みを凝縮させるために、じっくり時間をかけて塩を回す。
効率とは縁遠い作業です。
そして、土佐備長炭で香ばしく焼き上げる。
この上なくシンプルな工程を、この上なく丁寧に。
だからこそできる、潔い美味しさ。
清左衛門の鮭茶漬は、そんな食べ物です。

昔ながらの塩鮭。
しっかり塩が効いて、鮭の旨みがガツンとくる美味しさです。
昔ながら……
なのに、昔を知らない若いお客様や子供たちにも大好評です。
店頭で、いろんな品物を次々と選んでくださった若い女性のお客様に尋ねてみました。
「よく召し上がっていただいているのですか」って。
そうしたら、
「はじめて鮭茶漬を食べた時、感動してしまって!」
って。
また、うちのお得意様は、
「贈り物でいただいた鮭を焼いてほぐしてね、清左衛門のびんに入れておいたの。そしたら孫がね、『ちがう! これじゃない!』って言うのよ(笑)。だから急いで買いに来たの」
昔ながらだから美味しいんじゃなくて、美味しいから美味しいんですよね。
昔は、そういう美味しい鮭が基本だったということ。
アンケートにも、
「昔懐かしい味!! 子供のころ食べた塩鮭のうまさ!!」
というお言葉がありました。
また、昭和ヒトケタ生まれの伯父様への入院のお見舞いに鮭茶漬を贈ったというお客様は、
「昔ながらの塩っ辛さでファンになりました。昭和フタケタの私も大ファンです。」
と書いてくださいました。
そうなんです。
この鮭の塩辛さは、私たちにとっては欠点ではありません。
この塩加減だからこそ、美味しい。
そこは、譲るわけにはいきません。
とはいえ。
お客様からは当然、
「塩辛すぎる」
というご意見もいただきました(笑)。
「もう少し塩分控えめだったら」
というお声をいただくこともあります。
これは、もちろんよくわかります。
でも、この鮭茶漬の塩加減そのものを変えてしまったら、別のものになってしまう。
清左衛門の鮭は、たったひとかけでも、しっかり鮭を食べた満足感を得られる品物です。
たくさん食べるのではなく、ほんの少しずつ。
そうやって楽しんでいただく鮭なんです。

なぜ、この鮭はこんなに塩辛いのか。
そして、どうやって食べると美味しいのか。
そんなことを説明する栞を作って、鮭茶漬に添えるようになりました。
そこには、かなり正直に、
「塩辛いので、ちびちびお召し上がりください」
と書いています(笑)。
でも本当に、そういう食べ物なんです。
ほんの少しで十分に満足できる味です。
炊きたてのご飯に、ほんの少し。
あるいは、ご飯に鮭をほんの少しのせて、熱々のお茶をたっぷり。
鮭の旨味と塩気がお茶に溶け出して、ご飯と一緒になる。
それで完成です。
不思議なことに、この栞を入れるようになってから、「塩辛すぎる」というお声はずいぶん減ったように思います。
味を変えたわけではありません。
ちょっと丁寧にお伝えしただけ。
この栞も、元をたどれば、お客様からいただいたご意見があったから生まれたようなものです。
これもまた、お客様に教えていただいたことでした。
そして今回、アンケートを読み返していて、思わず笑ってしまったお客様の言葉がありました。
「初めは塩辛く、失敗と思いました」
ああ〜、やっぱり(笑)。
ところが、その続きがありました。
「少しずつ食べるとほんとに美味しい! リピートしました!」
嬉しいなあ。
まさに、そうやって食べていただきたい鮭なんです。
たくさん食べなくていい。
ほんの少しで、ご飯が美味しい。
一度にたくさん食べるのではなく、昔の塩鮭のように、少しずつ味わっていただけたらと思います。
アンケートには、こんな嬉しい言葉もありました。
「辛くて本当に美味しいシャケ茶漬け、変わらないでください。自分なりにどんどんインスタにアップしています。これからも付いていきます^_^」
(KOTAママさま)
ありがとうございます!
インスタにまで(笑)。
世の中には、今風の塩辛くないソフトな味の鮭フレークがいくらでもあります。
それは、丸ごとそちらにお任せして、清左衛門は元気な昔ながらの鮭を作ります。
「この辛さが美味しい」
「昔の塩鮭の味がする」
「変わらないでください」
と言ってくださる方がいる。
ますます、美味しい辛口の鮭を追求します。
「これは、ほんの少しずつ食べる鮭ですよ」とお伝えしながら。
紅鮭と塩だけ。
備長炭で焼いて、手でほぐす。
驚くほどシンプル。
だからこそ、ごまかしがきかない。
そして、
塩辛い。
だからこそ、美味しい。
この味にピタッとはまってくださった鮭茶漬ファンの皆さま。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

「昔懐かしい味!! 子供のころ食べた塩鮭のうまさ!!」
(匿名)
「初めは塩辛く、失敗と思いましたが、少しずつ食べるとほんとに美味しい! リピートしました!」
(匿名)
「鮭茶漬けは皆が宝物のように大切に美味しくいただいています。ありがとうございます。」
(匿名)
「鮭茶漬けは絶品です。こちらのは冷めても美味しい!」
(匿名)
「鮭茶漬けの鮭を一片白ごはんの上にのせてお弁当にしています。それにインスタントの味噌汁で、お昼ご飯の時間が楽しみです。とても美味しいです。」
(匿名)
「昭和ヒトケタの伯父の入院見舞いの鮭茶漬。昔ながらの塩っ辛さでファンになりました。昭和フタケタの私も大ファンです。」
(Y.M様)
「辛くて本当に美味しいシャケ茶漬け、変わらないでください。自分なりにどんどんインスタにアップしています。これからも付いていきます^_^」
(KOTAママさま)
※お客様のお名前は、アンケートで実名掲載の許可をいただいた方も含め、現在は原則としてイニシャルまたは匿名でご紹介しています。ニックネームをご記入いただいた方は、ニックネームを掲載しています。
「149通のお客様アンケートを読み返してみました」全7話
← 第5話 甘くない佃煮・贅沢茶漬け|100人に一人でいい
→ 第7話 贅沢茶漬と鮭だけではありません|清左衛門のご飯とお酒の友たち
→ 第1話から読む
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