いつも、どんだけ待つことか。
福定さんおすすめの大阪湾の鰯。
朝イチの電話をもらって、ワールドカップ、ベルギー戦の興奮冷めやらぬ中、いそいそと中央市場へ走った。

根強い鰯のファンがいてくださるのに、しょっちゅう欠品させて、お客様に申し訳なく思っている私。
そして、鰯が大好きなので、美味しい鰯の定番メニューを増やして行きたい私。

「ここまでのじゃなくてもいいから、そこそこのが安定的に入らないものかしら？」とちょいちょい尋ねてしまう。

「しょうむない鰯やったら毎日あるけど、そんなん使ても旨ないよ。旨ないもん作ってもしゃあないやろ」って、なんと、この私が諭される始末。材料には、いっさい妥協しないはずの私が…。

よくよく考えてみれば、私が無類の鰯好き、鯖好きになったのは、福定さんのおかげかも知れない。だって、美味しくない時は、「旨ないで。」の一言で片付けられちゃうから。結果、美味しいのしか食べてないから。

さて、なんで大阪湾がイチオシ、次が愛知なんだろう。
謎の一部が解けた。

獲り方が違う。
網でガサーっと引き上げるとり方では、いい魚も潰れてしまって美味しくなくなるらしい。魚の責任より、穫り方の違いが大きいみたい。
鰯を痛めつけずに取るのはポンプで海水ごと引き上げるそうな。なるほど〜。現場をみてみたいわ〜。
でも、こういう獲り方を出来る船はそう多くはないみたい。

上手に獲った魚はこの通り、ピンとしっかりしている。漁場や、サイズが一緒でも扱いで魚が変わっちゃう。

脂ののりの抜群な大阪湾の鰯は、全国的に知られているらしく、上手に獲った魚は、高値のつく花のお江戸にいってしまう…。

食い倒れの大阪のお膝元の大阪湾の美味が…。残念。
大阪の美味しいお店の皆さん、頑張っていい魚、買いましょうよ！

そういえば、福定さんから仕入れる大阪湾の鰯は、いつもこのケースに入ってます。栄光丸さん、名前もスゴイ！大阪湾の、それも栄光丸さんが獲った鰯が素晴らしいってことですね。
美味しい鰯をありがとうございます。

でも、お願いがあります。
もすこし、大阪の市場に持ってきてくださ〜〜い。