2019.05.09
お帰りなさ〜い!
愛着のある家具が、完全復活!
最高に嬉しいです。
この子達は、長年愛用してきた松本民芸家具。
一生モノを標榜している由緒ある家具屋さんのものです。
一つ一つに職人さんの銘が刻まれています。
でも、この子達は、その松本民芸家具が。蘇らせてくれたわけではありません。
このGreat Comebackを成し遂げてくれたのは、若き職人チームの西宮のgrow-growさん。
清左衛門、店舗の改装を考えるに当たり、東京のデザインチームのみんながあの「桜製作所の什器」を処分するのはあまりにもったいない、できる限り活かそうという視点からスタートしてくれていたので、私も、なんとか、腕の立つ家具職人さんはいないものかと、祈るような気持ちで探して見つけたのです!えっへん!念ずれは通ず!!
ここなら大丈夫そう!って思って。いったん処分しようとお外に放り出してあった椅子をあわてて取り込み、メールを書きました。諦めていた家具の修理をお願いできますかって。
そしたら、すぐに来てくれて〜。話しているだけで、嬉しくなる、家具愛のある若き職人さんたち。(鈴木さんと増田さんです。)
一生モノの家具を、代々大切に使っていきましょうというスタンスでメーカー(松本民芸)さんは作っていたはずです。
ところが、10年くらい前かなあ、テーブルの天板の塗り替えをお願いしようと思って電話したら、「新しいのを買ったほうが安いくらいですよ」って、あっさり言われてしまいました。大切に長く使いたいという気分がポキっと折れました。(親切に、補修用の塗料を送ってくださったので、今まで使うことができましたけど…。)
確かに、松本(長野)まで、でっかい家具を送って、修理してもらって送り返してもらうのはずいぶん代金もかかることでしょう。その間、家具なしで過ごさなきゃいけないし…。でもね〜。
ものを大切に手入れしながら使うのが基本の会長(兄上)に言うと、「どこのメーカーがいうてもかまへんけど、一番言うたらあかんメーカーやろ!」って、カンカンでした。
実は今回、お願いしたのは塗装だけでなく、椅子のガタツキ。
頑丈だった家具が、あれっ、ちょっときしむな〜って思ったら急に、がくがくになって、危険を感じてきました。長年、愛用した家具ともお別れ、次の家具を探そうと思っていた矢先だったのです。
grow-growさんに相談したら、「塗装の材料は、どんどん進んで良くなってるんですけど、肝心の木〜は、どんどんいいのがなくなってる。そやから、昔のいい木の家具を修理して使うのが一番いいんです。」って。
それに、長年使ってできた傷等が醸し出す古びの味。これは、新品では絶対に出せないそうです。
なるほどね〜。
松本民芸の家具は、流石に素晴らしいもので、釘やボンドは一切使わず、ぽんとはめ込んだだけで、しっかり組み合わさり、最後にカンヌキみたいなのを、コンコンってはめ込んだら、びくともしないテーブルに。
椅子も、あれだけガタついていたら、普通の家具なら部品が折れてしまって、かなり修理が大変なところ、松本の家具は、見えないところに工夫があって、壊れないようになっていたとか…。(この辺、私にはよくわかりませんが…。)
松本民芸家具の底力は、やはりスゴイみたい。そういえば、タンスや、食器棚など、何十年立ってもびくともしません。修理をして改めて、松本民芸家具の素晴らしさを知ることができました。松本民芸家具にもやっぱり感謝です!
塗装された天板は、新品同様!
私が、洋裁学校に通ってた頃に、アイロンでやけどさせてしまった痛々しい傷跡もすっかりなくなり、完全再生です。
為す術を知らなかったとはいえ、これを捨てようと思っていたなんて…。
ギリギリで、間に合ってほんとに良かった。
grow-growさんによれば、家具メーカーさんの中には、修理には積極的でないところもあるようです、とのことでした。そりゃそうですよね。手間も暇もかかって、お客様から「これなにかかるんだったら新品買えば良かった」とか言われることもあるでしょうしね。(でも、今回の修理、全然高くありません。松本民芸の同じ家具、椅子一脚すら買えません。)
お椀も塗り治せるし、割れたお茶碗だって金継ぎできる。
手入れ次第で、いいものを長く使うことができるということを肝に命じました。
grow-growさん、ホントに有難うございます!
桜製作所の家具も、どうぞよろしく!
断捨離ばやりの昨今ですが、皆さんも、簡単に処分する前に、いろいろ工夫してみてくださいね〜。
家具のお手入れを考えてる方はgrow-growさんのホームページへどうぞ。ブログも楽しい!
それに、なんと親切に修理中の家具の代品を用意してくれます。
これが、ほんとに有難かったです!
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