2023.02.25
【鯖のシーズンが変わってしまった?】
以前にも書いたんですけど。
鯖がどんどん遅くなる…
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鯖がどんどん遅くなる
数年前は、10月の後半には、脂がいい感じの鯖寿司を作っていたんです…。
それがどんどん遅くなって。
鯖が不漁だった今シーズンは、とうとう「鯖寿司」作るのを断念するはめに。
清左衛門は鯖寿司の専門店ではないので、
鯖が美味しい季節だけ。
目利きの目にかなった「美味しい鯖」があるときだけ。
鯖寿司が大好きなお客様に「鯖寿司」を作るという、わがままなスタイルです。
目利きは、大阪中央卸売市場「福定」兄の浩明さん。
以前は、金曜日に作って、お客様の週末のお楽しみにと思っていました。
ところが、3年位前から、鯖がどんどん遅くなって、
頂いたご予約を延期また延期というとんでもない事態が発生してきました。
作れる週末の日数が減ってしまったので、
ご予約分を週末だけでは作りきれず
うちが製造できる日に作って、その日にご都合のあうお客様にお届けすることになりました。
【いったいぜんたい、鯖寿司用の大型の美味しい鯖がなぜ全然入らないの?】
海流や水温の変化?
良いサバが東京に集まって、大阪にまで来ない?
よその国の人が穫っちゃう?
ハッキリした理由は私にはわかりません。
すべてが絡み合っているかも…。
【美味しいとか美味しくないとか、そんなことばっかり言ってていいの?】
地球上には、食料がなくて飢えている人の人もいるというのに
美味しい魚がなかったら作らないっていうのも「どうなの?」って言われちゃいそうです。
私も、「美味しいとか美味しくないとか、そんなことばっかり言ってる場合か?」って思うときもあります。
私は、限りある資源を大規模大量に根こそぎ穫って、安価に雑に、貪(むさぼ)り食べる、というのは良くないなあって思っています。
ご馳走はハレの日のときおりの楽しみで良い。
ハレの日の「旬のピカイチの食材を大切に料理して、大切に丁寧に食べる楽しみ」は、人生をとても豊かにすると思います。
だから、たまのご馳走は、とことんこだわってもいいと思う。
同じ食べるなら美味しい鯖寿司が食べたい!
【限りある資源を、ありがたく丁寧に食べる。貪り食わないこと…】
魚だけに限りません。
調味料一つとっても、いい原材料で丁寧に作られたものを、
丁寧に大切に使う。
どれだけ美味しいことでしょう。
当然、価格も張るけれど、値打ちは、価格差以上に全く違う…。
普段の食事のベースは、
シンプルだけれど質の高い滋味深い食事だと思います。
日本にいるなら、
それは、ご飯と旬の食材で作ったお味噌汁でしょう。
これは、「貪り食う」のとは対極です。
かなり良質な食材にこだわったとしても、誰でも継続できるお財布に優しい食事です。
奪い合わなくてもいい、分かち合える食事です。
栄養バランスの優れた、日本人にピッタリあう食事です。
そして心ある生産者を支える食事です。
大量に安く作って、粗末にしたり、
見た目が立派なだけのフェイクを貪るより、
質実で素朴な自然な風味を楽しめる舌を育てたほうが
ずっと楽しく、豊かです。
普段の日(ケの日)には、ご飯とお味噌汁を真ん中に置く食事を心からおすすめします。
これからも清左衛門は、
良質な材料と丁寧な手作りで、ごまかしのない本物の味を作っていきます。
できることなら、「生きてて良かった!」って思っていただける味を目指して精進したいと思っています。
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