2019.04.28
この本は、東城百合子著、自然療法。知る人ぞ知る名著です。
健康上の深刻な問題を抱えている方に、気持ちが行き詰まったとき、こういう切り口で、「食養」という考え方も一部、取り入れてみたらいかがでしょう、とお伝えしたいのです。
清左衛門の選んでいる基本の食材、調味料は、結果的には、ほぼ、ココに書かれているものと同じになっています。
本物の食材、本物の調味料こそが、清左衛門が目指している「本当の自然な美味しさの基本」であると同時に、東城百合子先生がおっしゃる「すべての食養の基本」であることが、よくわかります。
一般の書店では販売していないのにもかかわらず、なんと版を重ねること980版!!
(※知らなかったのですが、今は、Amazonで販売しています!)
我が家でも亡き母、兄、私とで、いろんな方に、差し上げただけでもおそらく数十冊に及ぶと思います。
もともとは、お世話になっていた印刷屋さんの息子さんが、私が調子悪そうにしているのを見て、「佳子さん、よかったら読んでみて。うちの妻が、ものすごい虚弱だったのに、この本に書いてあることやり始めてから妙に元気になってきたんで…。」と親切に持ってきてくれたのが始まりです。
いつかこのブログにも書かなきゃと思っていましたが、今回、そのきっかけがあったので。
つい先日、会社時代の同期の少人数の女子会がありました。
その中に、3年ほど前に誰もが恐れる病気で手術をした友が一人。大好きなアルコールを控えているようでした。「今年またな、1月に、別のところに見つかってな、手術してん…。ほんでな、お酒やめてんねん…」と、いつもは気丈な彼女がとつとつと語りながら少し涙ぐんでいました。「ほんとにつらいね…。でもなってしもたことは諦めるしか仕方ないしな。これから元気になるよう、ちょっとずついろんなことしよう。元気になるように祈ってる。」と私は応えました。
楽しい会話の中でも、ときおり、何かの拍子にフッと涙ぐんでしまう彼女の姿が切なかったけど、甲子園に宿をとっていた彼女は、「あした、みんなで、お店によるわ。」って。
で、私は、家にストックしてあったこの本を、来店しくれた彼女に渡しました。また、あの嘘のようなホントの話がまた起きるようにと願って…。
その嘘のようなホントの話とは。
もう20年ちかくなるでしょうか。
今は亡き直木賞作家の藤原伊織さんが、サントリークオータリーというお洒落な雑誌に、贅沢茶漬けのことを書いてくださったことがありました。当時、販促物をお願いしていた仲良しのグラフィックデザイナーのNさんの事務所に、自慢げに見せにいきました。
「こんなん、ほめすぎやわ。親戚やと思われるで〜」とか笑いながら、「ええ雑誌やなあ、ここに広告載せようよ。ピカイチのコピーライターいてるし…。そやけど、しばらく、あかんわ。Iさん、いま仕事してへんねん。」
私 「なんで?」
Nさん「奥さんがな、末期で、もうあかんねん。それで、仕事やすんで看病してんねん。」
そのとき、めったに人の言うことに腹をたてない私がなぜかつっかかった。
私 「生きてる人に、もうあかんねん、てその言い方、おかしくないですか?」
Nさん「そやけど、お医者さんも見放してるんやで。」
私は、当時、この「自然療法」の本を、親しい人に渡しまくっていたので、
私 「この間あげた本、取りあえずIさんにすぐに渡してきてください!!」
と頼み、帰宅後すぐに、自分がもっている東城百合子先生や、他の食養の本をありったけ、Nさんの事務所あて送って、Iさんに渡してもらうように頼んだのです。
しばらくして、Nさんがいったのは。
「Iさん、さすがにコピーライターだけあって、あれからずいぶん勉強して、玄米とか作ってるらしいで。親戚中でビワの種集めてもらって、冷凍しといて、すりおろして毎日食べてるみたいやで。ほんなら、奥さんが、『体の芯がなんかほーっとあったまるような気がする…』て言うてるらしいわ。とにかく、やることがあるていうだけでも、救いやなあ…」
あ〜、そうなんだ、少しでも良くなったいいのにと思いつつ、Nさんに「その後どう?」と聞いても、「そんなん、僕かて怖いから聞いてないよ」との応えだけ。
それが、タイガースが優勝した年の夏のこと。多分2003年だと思うのですが…。
清左衛門の店先に、可愛い花束をもった、血色のいい女性が訪ねて来られた。
女性 「こちらに、北佳子さんという方はおられますか?」
私 「私ですけど…」
女性 「数年前に、本を頂いたIといいます。おかげさまで、こうして元気になることができました。あと、2,3年元気だったら、主人と一緒にご挨拶に伺おうと言ってたのですが…。私、実は野球が好きで、今日、お友達と甲子園にきたので、こちらに伺ったんです。」
私は、心底びっくりしました。勢いで、本を渡してもらったけど、別に自分がものすごい成功体験をしていたわけではなかったし、ほんとに死の淵からこんなに元気になった人が目の前に現れるとは想像していなかったのです。
Iさん「お医者さまからは、『油断したらあかんよ!』って言われていますし、不安にもなることもあります。」
みたいな会話を続けたと思いますが、あとのことは、よく覚えていません。
また、何年かしてご来店くださったときも、
Iさん「もう、今は、何が効いてるのかわかりません。いいと言われることはとにかくなんでもやってるから。でも、ずっと続けているのは『梅醤番茶』」「それでも、ときおりまだ不安になりますけど…」
と教えてもらいました。とりあえず、梅醤番茶、続けるのはいいことかも。簡単だし!
だから、私は、同期の友人にも、とりあえず梅醤番茶からやってみてと、清左衛門の有機栽培の梅と紫蘇でつけた昔ながらの梅干しと、有機栽培の生姜を手渡しました。ほんとに元気になってほしいな。
こんなことをしたから病気になったとか、こんなもの食べてきたから病気になったとかいう考え方はあまり好きではありません。ちゃんと節制していても、運悪く病気になる人はいっくらでもいると思います。ストレスやら目には見えないいろいろで。病気になりたい人はいないのに病気になってしまう人のなんと多いことか。
でも、そうであっても、嘘のようなホントの話で治っちゃう人もいらっしゃる事実を知っているのは救いです。
ちなみにIさんの悪性腫瘍は、手術のできないところにあったそうなのですが、元はガチョウの卵くらいの大きさだったのが、ピンポン玉より小さくなったと随分前に聞きました。
そして、Iさんは今もお元気です。
ありがたいのは、ホントの美味しいものと、食養がパラレルであること。
美味しいもの食べて、多くの人が、健やかさを取り戻せますように。心から祈る気持ちです。
実は、食べ物にまつわる嘘のようなホントの話は、もう一つあるのですが、長くなりすぎたので、次回のお楽しみに。ではまた〜。
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