2014.06.11
京都の出汁の専門店「うね乃」さんが、凝りに凝った本格うどん店を開業しました。
本物の出汁の味を啓蒙するために、元英社長・佳子夫人が思い入れたっぷりに作ったお店です。
一流のお出汁の専門店が、出汁のホントの美味しさをしってもらうために出したうどん店。
期待も高まりますよね。
オープンの翌日、一寸京都に用事があったので、おなかもすいたし、ちょっとよって見たら、ショック〜!「売り切れ」でした。
甘かった〜。作り置きしない手打ちうどんだから、用意したお昼のぶんは終わってしまった‥。残念。
名だたる料理屋、板前割烹に鰹や昆布をおさめている「出汁」のプロが丹精込めて作るおうどん‥。
お楽しみは先送り‥。グスン。
古い町家を丹念に改装、いかにもうね乃らしいお洒落で上品なお店の佇まいです。
釆野ご夫妻もご満悦。
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優しげな強者、うね乃さんのもとへ
お店のショップカードです!
お昼がまだだったので、元英社長が、ささっと携帯で連絡とって、いきつけのお店(ランチを終えて閉めてたのに‥)に開けてとお願いしてくれました。
同じ通りにある「ピニョ食堂」
若いけど一徹な男前のご主人と、とても自然で綺麗な奥さんが営む「韓国スープ」をベースにしたお店。
あ、左は奥さんじゃないですよ。うね乃の佳子(よしこ)さんです。
頂いたスープは、牛骨とすね肉のスープと大豆とキムチのスープ。
どちらもしみじみと身体に染み渡るようでホントに美味しかった。
うね乃さんのおすすめだけあって、食べ物に対する「真っ当さ」がかんじられる素晴らしいお店でした。
日本の韓国料理はすこし調味料の味が強すぎるそうで、ご主人は素材の持つ滋味を大切にしてるとのことでした。
ランチの間、少しお話ししただけでしたが、話が通じるのでとても楽しかった。
私は、話が通じる人のことを「同じ共和国の人」と表現します。
だから、人見知りの私が知らない人を警戒して、うねのの佳子さんに「どんな人?」とかきくと、「大丈夫、おんなじ共和国の人や、話通じる‥」みたいに応えてくれる訳です。
次の言葉も、全く同じ内容をあらわしていますよね。
「分かる奴には一言言っても分かる、分からん奴は何を言っても分からん。」(北大路魯山人)
せっかくだから、いまやってる何必館の魯山人展へ。
実は私は、魯山人がかなり好きです。
展覧会があればせっせと行くので、お馴染みの作品が多いのですが、著作、語録、篆刻、書、陶器、料理など、どれもスーッと入ってくる。
だいたい、清左衛門の鮭茶漬けの生みの親は魯山人と言ってもいい‥。
「煎茶をかけての塩鮭のうまさはお茶漬中の逸品で、雑念をはらって没頭できるほどの味をもっている。」(『料理王国』)
有名な美食家であることを知らずに、立ち読みでぐいぐい惹かれて買い求め、読んでいた「料理王国」。
食のしごとに携わってから読み直したとき、「雑念をはらって没頭」ってどんな味?、作ってみたいと思ったのがはじまりだったんです。
清左衛門の鮭茶漬け、魯山人も多分OK出してくれるんじゃないかな、と思います。
なんだか今回、とりとめのない感じでしたが、京都で、話の通じる作り手の心意気と仕事をみせてもらって、よかった。
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