2018.04.25
注文ついでの雑談の最中、「豆腐屋の真価って「おから」で判るんだよ」って、尊敬している豆腐屋さんがひとこと。
私 「え、どういうこと?!」
豆腐屋さん 「あのね、豆腐の添加物は豆乳にしてから使うの。」
私 「豆腐って、添加物使うの〜?!」
豆腐屋さん 「何いってんの! 豆腐の添加物だけで本一冊分あるんだからね。」
参考までにと、カタログを見せてくれました。清左衛門では、いっさいお目にかかる内容ではないので、書かれている内容に正直なところびっくり仰天しました。(もちろん、昔ながらの「にがり」とかもいろいろ記載されていますけど。)
最近の豆腐の添加物の実力はものすごいらしく、ちょっとやそっとでは、判断できないほど、とろりとした食感ときれいな色の美味しい豆腐ができるそうな。
そこに、枝豆がないのに、枝豆の色と味がする。
ゴマがないのにゴマの風味と香りがする。
職人の経験と勘はほとんどいらず、たいしたことない安い大豆でも、クリーミーで美味しい高級豆腐に早変わり。
バーチャル豆腐の一丁上がりです!
でも、添加物は、しぼった豆乳に添加されるものなので、搾りかすである「おから」には化粧が出来ず、もとの大豆の素性がそのままでているというわけです。
「豆腐屋の真価はおからで判る!」ていうのはこういうことなんですね。
緑色のお豆腐を販売しているのに、おからが全部白いってことは…?
お豆腐が、クリーミーでとってもリッチなのに、おからが美味しくないってことは…?
送ってもらった、まっとうなおから。このまま、つまんで食べ続けたいほどの美味しさです。この美味しさは、契約農家さんが、丹精込めて作った大豆本来からくるものです。
豆腐屋さんは、ポテトサラダみたいに使うと、カロリーも低くていいよっておしえてくれました。
がんもどき用の添加物もけっこうあります。
私 「がんもどきの素みたいなのもあるのね〜。手が痒くならず、経済的って書いてある〜!」
豆腐屋さん 「そうだよ、いまどき、山芋で、がんもどき作ってる豆腐屋なんて珍しいんだからね。」「俺は、大和芋、痒くなりながら擂ってるけどね(笑)」
豆腐屋さんによると本来作れないはずの絹漉し豆腐の厚揚げも、添加物の力を借りればできちゃう。今は、添加物の力で、一年持つ豆腐や、冷凍できる豆腐もあるそうです。
信じられないような安価な豆腐、安いのにそこそこ美味しい物、いままで食べられなかった味が食べられるのも添加物のおかげかもしれません。
添加物のお陰で、製造の現場は労働のきつさからも解放されるかもしれません。
でも、この事実をほとんどの人は知りませんよね。
ヘルシーだと思って食べてる豆腐の中にもこんなにいろんなものが入ってるですね。ひとつずつは、安全性をクリアしているということで販売されているんでしょうけど、毎日知らずに食べてる添加物の量は、かなりに登るのでしょうね。
やっぱり私は、相当な違和感を感じます。
技術が難しくても、原価が高くても、仕事がきつくても、意地でも本物を作り続ける本物の豆腐屋さんがいる。またその価値を理解し評価する数多くのファンがいる。とてもまっとうな気がします。
安くても美味しいものが食べられるバーチャルは百歩譲るとしても、添加物で巧妙な利幅をとる、みかけだおしの高価なバーチャルには気をつけたいですね。値打ちを見定める力をつけたいものです。
朝早くから、きつい仕事をこなして、日夜研鑽をつんでいる豆腐屋さんの作品。美味しいおからが証明している、美味しいまっとうなお豆腐。
ただただ美味しいと絶賛していたお豆腐、なんだか、ありがたさが一層増しました。
ぜひ、本物をみきわめてくださいませ〜。
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