2015.11.26
「あまから手帖」
関西の美味しいもの好きで、この雑誌を知らない人はもちろんいないと思うし、私の周辺では、この雑誌をグルメの羅針盤、美食行脚の杖としている人がとっても多い。
丁寧な現地取材、実力派揃いの執筆陣、気持ちのこもった愛ある企画と編集。
シッカリ作られている雑誌なので、掲載される側も、かなり嬉しい。
清左衛門も、光栄なことに何度かご紹介いただいていますが、今回は、「関西良品」特集。
嬉しさもひとしおです。
だって「良品」っていう響き、素敵じゃないですか?
「関西逸品」でもなく「関西の一流品」でもなく「関西良品」。
そこに流れる「良心的、誠実、朴訥」というニュアンス。
品物の一つを選んでいただいて、「絶品」「逸品」と褒めていただくことは、作品の絶対的な価値観を認めてもらうという意味で、作り手としては最高に誇らしい。ものづくりをしているのだから、作り手の姿勢とはひとまず距離を置いて、「そのものだけの絶対的な評価」をいただくものを作りたいという気持ちは間違いなくあります。「あの人自身はさておき、作るものはすごいよね」っていう評価。
一方、「良品」という評価には、「品物」それ自体はもちろんのこと、作り手の「姿勢」に対する共感、親しみなどがふくまれているのだから、この嬉しさは全く別格とも言えます。いわば、「あの人の作るものは、あの人が作るからいいんだよね」という評価。
「絶品」なら、なんかの拍子に偶然生み出すことができるかもしれません。(かなり難しいとは思うけど)
でも「良品」というものは、「誠実と良心、長きにわたる地道な努力と工夫」と「作り手の変わらない姿勢」がなければ生まれない。と思います。
だから「関西良品」の中に掲載していただいて、とても嬉しいのです。まっすぐに地道に美味しいもの作りをやってるっていいなって実感できました。
そして今回の特集は、「世の中には、こんなにひたむきに、朴訥にものづくりに取り組んでいる人が、いるんだ〜」とあらためて感じさせてくれ、とても勉強になりました。もちろん、有名なお店も登場します。大御所では、
私はお電話でしかお話ししたことないけれど、知人の誰もがそのお人柄を絶賛するこんぶ土居さん。
団田芳子さんによれば、
『「大阪の誇り」「食の正義の味方」「食文化の守護神」。この店の三代目・土居成吉さんをひとさまに紹介するときに私が使う慣用句だ。大袈裟?いやいや。おちょくってる?とんでもない、大真面目である。(新版大阪名物8ページから)』
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この方が噂の団田芳子さんで〜す。
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それから、清左衛門も、波照間産の黒糖でお世話になっているお砂糖の鴻商店、篠田専務。
とにかく、お砂糖に対する熱意、知識、実力どれをとっても半端ない。砂糖で勉強したいことがあれば、このお店を訪ねるのがいいかも。ちょっと古びた昭和な感じの店先には、驚くべきお砂糖ワールドが広がっています。
そのほか、焼き豚、白味噌、醤油、酢、チーズ…etc.
関西良品情報が満載されています!!
いつも思うのですが、メインの特集以外に、充実したサブの特集(今回は男のデパ地下)、興味深い連載、などなど使える情報満載で、そして雑誌そのものが、独特の品格を醸し出す「あまから手帖」
¥800は値打ちありすぎの雑誌です。おすすめです。
さて、今回、清左衛門は、団田さんに紹介記事を書いてもらうことになりました。かなり親しくしていただいているのに、実は清左衛門のことを書いていただくのは初めてだったんです。取材とか、なんかよく知っているだけに気恥ずかしいなあ‥。
レストランヨコオの横尾淳シェフから、以前、「団田さんの、取材、めっちゃ怖いですよ。もうほとんど取り調べ、尋問ですよ‥」といわれて、「また〜、横尾さん」とか思いつつもどんな感じか楽しみにしていたら、
チャーミングなネールの美しい手で、ちゃらちゃらした女の子っぽいかわいいペンとノートを取り出して、「ちょっと質問させてな」っていう感じ。このゆる〜いスタイルの取材から、あの男前で魅力的かつ本格的な文章が生まれるんだなあ。いかにも団田さんらしいって、思いました。
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撮影風景は、ほのぼのした感じでしたが、撮られる私はガチガチに固まっていました。ムービーだと、いつもテンションあがって恥ずかしいとはいえ、始まっちゃえば成り行きで進んじゃいますが、写真はダメですね。
「顔、コワいで!」っと団田さんに注意されて、思いっきりいつもより歯を見せて作り笑いしました。
恥ずかしい限りですが、ショーケースは明るく元気な感じになりました。
ありがとうございました!
表紙にも清左衛門の黒豆クン、登場させていただきました!
あまから手帖さん、ほんとにありがとうございました〜!
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